2016年6月11日

特別講演について

特別講演  韓国教育学術情報院 先任研究員 曺圭福(CHO,KYUBOK)(教育学博士)


13445815_1167648016620108_5359498404997397209_n「外国から見た日本と韓国のデジタル教科書・教材の利活用と未来学校」

日本と韓国のデジタル教科書やデジタル教材の利活用は、克服しなければならない課題が多く、教師と保護者の認識も薄く、まだ学校に根付いていない。しかし、欧米諸国は韓日とは違って、われわれが悩んで試行錯誤してきている反面、彼らはすんなりさりげなくやっているケースが少なくない。その理由は韓日両国の柔軟性に欠ける教育課程と教科書のディジタル化だけではない。欧米のデジタル教科書の政策とコンテンツなどを検討する中で、我々のより根本的な問題はデジタル教科書を活用する児童生徒の目線に立ってないのではないかと思われた。例えば、メモなどを作成し保存・共有する機能がデジタル教科書に必要なのか。LMS機能を完備し、クラウドプラットフォームと連動させる必要が本当に今ここであるのか。モデル学校を対象にした政策研究も同じことが言えるケースがほとんどである。児童生徒の目線で立たず、現実とは少し離れた理想の未来的なデジタル教科書やデジタル教材、端末での利活用を追及し続けるのは、韓日共通の背景と要因があり、隠された深刻な問題であると主張したい。韓日共通の背景と要因については、欧米のデジタル教科書コンテンツと政策そしてモデル学校(未来学校)を取り上げながら、京都産業大学の会場で直接お話し、皆さんのご意見などをいただきたい。